子育てをしていると「たまには子どもと離れて一人の時間が欲しい」「育児のつらさを誰かに聞いて欲しい」と悩みを感じます。
子育ては子どもの成長を間近でみられます。子どもが成長するたび、自分ごとのように嬉しく感じますよね。
一方で、
- 子ども中心の生活になり自由な時間が減ってしまう
- 思春期の接し方がわからない
などの育児がつらいと感じる場面も多々出てくるでしょう
本記事では育児に悩める主婦・主夫の方に向けて、子育てがつらいと思う理由やつらいと感じたときの解決策、子育てのストレスチェック診断をまとめました。
この記事で子育ての悩みを取り除き、家族全員が笑顔になれる理想的な家庭を築いてはいかがでしょうか。
中学生と小学生の思春期を迎える2児の母親です。子どもの発達について詳しく学びたいと思い、保育士として発達支援施設で未就学児~小学生の子どもたちのかかわり方を学んでいます。
子育てがつらいと思う父親・母親のためのストレスチェック診断
子育てがつらいと思う父親・母親のためのストレスチェック診断をまとめました。
- 最近人と話す機会がない
- 睡眠時間が浅い、睡眠時間が5時間未満である
- 一人で過ごす時間や場所がない
- 子育てのことでパートナーとの意見が合わない
- 最近酒量、喫煙量が増えた
- 子どものことをかわいいと思えない
- 他人に頼まれると断れない性格だ
- どちらかというと神経質なほうだ
- パートナーが家事や育児を協力してくれない
- 最近心から笑っていない、楽しめていない
育児は自分の思うようにいかないことがほとんどです。初めての育児となると悩みも増えます。
日々の家事・育児に追われ、無理をしてしまいがちですが、上記項目が1つでも当てはまる人は知らず知らずのうちにストレスをためてしまっている可能性があります。
【子どもの年齢別まとめ】子育てがつらいと思う瞬間
子育てがつらい、いつになったら育児は楽になるんだろうと感じる人も多いでしょう。
じつは子どもの成長によって悩みはさまざまです。この悩みが消えたら次はこの悩み…と悩みは尽きません。
一般的には0歳から3歳の間が一番子育てがつらい時期だと言われていますが、それを超えたら楽になるのでしょうか。
子どもの年齢が上がるにつれ、ストレスの感じ方は若干下がる傾向にありますが、ストレスが完全になくなるものではありません。
年齢別での子育てがつらいと思う瞬間をまとめました。
乳幼児(0~5歳児)
- 何をしても泣き止まない、泣いている理由が分からない
- 夜泣きが酷く、睡眠時間が確保できない
- 自分のペースで生活できない、家事が計画的に進められない
- 時間が足りない
- 子どもの自我と自分の意思の葛藤
- イヤイヤ期への対応
- 子どもの𠮟り方
- 自分一人で育児をしている
- 仕事から帰って来てグズグズ言われるとイライラする
乳幼児期では、大人2人の生活から赤ちゃんが生まれることで生活に気を使う場面が増えます。
子どもが寝たら物音を立てないよう静かに過ごす、子どもがご機嫌な時間帯にできる家事を、少しずつ進めて行くなど子どもに合わせた生活パターンになります。
乳幼児期では新生児育児が一番つらいと言われています。
出産は自分が思っている以上に身体に大きなダメージがあります。この時期はなるべく体力を回復させるために横になり、身体を休めないといけません。
しかし家庭環境などのさまざまな理由で里帰り出産ができない人もいます。
慣れない育児や家事もこなさないといけないため、身体に大きな負担がかかります。
言葉がまだ話せない時にはどうして泣いているのか分からない、夜泣きが多くまとまって眠れないことで精神的にも体力的にもつらさが増します。
2歳になる頃にはできることが増えますが、まだ自分でなんでもできるわけではありません。しかしなんでも自分でやりたい!という自己主張が増え、出先でもぐずってしまい親を困らせてしまうことがあります。
小学生
- 子どもの交友関係、先生や学校とのやり取り
- 言うことを聞かない
- 育てにくい
- 周囲とうまくいかない
- 不登校
- ゲームやSNS依存してしまっている
- 学校の勉強についていけない
- 生活リズムが乱れている
- 基本的生活習慣ができていない など
小学生になると自分で学校に行き、放課後は友だちと遊びに行くなど、今まで親が送迎、付き添いしていたことを子どもたちだけでできるようになり、一気に手を離れたように感じます。
しかし学校は、幼稚園や保育園のように毎日先生に会ったり、送り迎えで学校に行くことはないので子どもの様子が分かりにくく不安に繋がります。
また授業についていけない、テストの点数が上がらないなどの勉強の悩みにくわえ、携帯・SNSやゲームの普及により勉強をしない、ゲームで知り合った知らない人と連絡を取り合っているなどの心配ごとも増えていきます。
高学年に入る頃には思春期を迎え、早い子は反抗期が訪れます。こちらからの問いかけにイライラしながら答える、物への八つ当たりがあるなどの行為が見られついつい怒ってしまうこともあるでしょう。
中学生
- 言うことを聞かない
- 反抗期で子どもから心無い一言を言われた
- 子どもが言うことを聞かないのは「母親の育て方が悪い」と言われる
- 不登校になってしまう
- 学校の勉強についていけない、自宅で勉強をしない
- SNS、ゲーム依存になている
- 悩んでいることを相談できる相手がいない など
中学生になるとほとんどの子が反抗期を迎えます。
親から「勉強しなさい!」「部屋を片づけなさい!」など言われると反発し、心無い言葉を投げつけることがあります。
反抗期とは分かっていても、態度や言葉遣いにストレスがたまってしまいます。
また思春期に入る中学生で増えるのは「不登校」です。理由は無気力・不安が一番の要因で、親としてはこのままで将来が大丈夫なのか?など不安な気持ちになります。
子どもが成長し自分たちでコミュニティを作る反面、子どもが手を離れることで、公園や習い事で会って育児の相談や情報交換をしていたママ友たちと会わなくなり、だんだん孤独を感じてしまいます。
その結果悩みをため込んでしまい、一人で悩むことにつながります。
子育てがつらいと思う3つの理由
子育てがつらいと思う理由は、大きく3つ考えられます。
- 育児も家事も完璧にしようとしている
- ワンオペ育児になっている
- つらさを共感してくれる人がいない
育児も家事も完璧にしようとしている
育児も家事も完璧にやり遂げたいと思う人に多い悩みです。
子どもがいなかった時は、自分のペースで自分の好きな時に集中できていた家事も、子どもが生まれたら子ども中心で進めなければなりません。
- この時間に掃除機をかけて、買い物を済ます
- この時期までに離乳食を始めなければいけない
など、「育児はこうあるべきという考えや家事や家の用事などが自分の思ったとおりにいかないことがストレスになります。
母親だからこうしなくてはいけない、育児はこうでなくてはいけないなど、強いこだわりを捨てることで、子育てがつらいと感じる理由をなくせるでしょう。
ワンオペ育児になっている
「パートナーは仕事して家庭を支えてくれているけど、仕事が忙しく手伝いをしてもらえない」
「実家が近くになく助けてもらえないなどの理由で、家事・育児は全部一人でしている」
絶え間ない育児の合間を縫って家事をこなすことは体力も消耗してしまいます。この状況が続くと、身体も心も休まる暇がありません。
自分1人が全てを抱え込んでしまっている、頼れる人が身近にいないと社会から孤立しているかのような孤独感を感じて、つらいと感じてしまうでしょう。
つらさを共感してくれる人がいない
子どものことで悩んでいる、疲れているけど他に頼れる人がいない時にパートナーや知人につらい気持ちを話しても共感してもらえないとつらさが増してしまいます。
子育ての悩みを話しても「自分のお母さんはこうしてうまくやっていた」「私の時はこうだったからあなたは楽なほうよ」など、今自分が悩んでいることを共感してもらえないのは精神的にも苦しいものです。
今のつらさを理解してもらえないと孤独感が強く押し寄せてしまいます。
子育てがつらいと感じたときの解決法
生きていると少なからずストレスを感じてしまいます。
みんな一緒だから…つらいのは自分だけではないと我慢してしまうのはよくありません。
ストレスがたまりすぎると育児ノイローゼやうつ病につながる危険性があります。
子どもと少し離れる時間を作る、自分の好きなことをする時間を作るなどしてストレスを上手に発散する必要があります。
人からのサポートを受ける方法
自分一人で解決できればいいのですが、難しい場合は行政やプロの力を借りるのも一つの方法です。
現在は核家族化が進んでいるので、近くで助けてくれる人や相談できる相手がいない人も、上手に活用しながら一人で悩まないようにしましょう。
行政のサポートを受ける
各自治体では子育て家庭のための支援が充実しています。
ファミリーサポートは、「子育てを応援してほしい人」「子育てを応援したい人」が地域の中で助け合うサービスです。
子どもの送迎をお願いしたい、上の子の参観日に行きたいので下の子を見て欲しい、買い物をする間子どもを自宅で見て欲しいなどの子育てサポートをお願いできます。
各自治体で登録方法、金額などが異なるため最寄りの市町村への問い合わせが必要です。
一時保育を利用するのも有効です。一時保育とはさまざまな理由で保護者が子どもの面倒を見れない時に、限られた時間のみ子どもを預けることができるサービスです。
仕事だけではなく、通院やリフレッシュ、冠婚葬祭などのどんな理由でも預けることができます。
各保育園で一時保育の受け入れ人数や料金が異なりますので、近くの保育園に問い合わせが必要です。
育児のプロに悩みを相談する
育児の悩みは、人それぞれです。
自分の母親やパートナー、友人などに悩みを相談しても「自分のほうがつらい」「それくらい大丈夫」など望んでもいない言葉がかえってくることもあります。
人に話してスッキリすることもありますが、何も解決しないどころかモヤモヤする一言を言われてしまう場合、何も解決できないだけでなくストレスがたまる原因となります。
人に相談しても解決しないこのような場合は、育児のプロに悩みを相談するのが適格なアドバイスがもらえるので、オススメです。
たとえば児童相談所は、児童福祉司、児童心理司、医師などの専門家から構成されています。不登校や学業不振などを相談できる育成相談や、健康に関することを相談できる保健相談など悩みに合わせた相談ができます。
おやこのミカタでは子育ての悩みや子どもの健康、子ども・親の心のケアなどの相談窓口が紹介されています。
電話での相談が可能な機関もあります。悩んで心が疲れてしまう前に相談してみませんか?
出典元:おやこのミカタ
今までしていた家事を最低限にする
今まで家事を完璧にしていた人が、自分の思うように家事ができないことはストレスが溜まってしまいます。
しかし、掃除を完璧にしなくても生きていくためには困りません。
育児で手のかかる期間は完璧にできなくても、諦めることが肝心です。
金銭的には少しかかりますが、食洗器や乾燥機付き洗濯機、自動掃除機などの便利家電を使うことで家事を楽にすることができます。
またネットショッピングや宅配弁当などのサービスを使うことで、小さい子を連れて買い物に行かなくても良くなるだけでなく、料理などの家事負担を軽減できます。
自分で解決まで導く方法
育児の悩みは、人のサポートやサービスを受ける方法もありますが、自分で解決する方法もあります。
悩みが深くなるとストレスもたまり、自分の身体にも、子どものためにも良くありません。
笑顔で育児ができるように解決法を紹介します。
自分の好きなことをする時間を作る
子育てや育児に追われると自分の趣味や好きなことをする時間がなくなってしまいます。
楽しいと思うことを積極的に取り入れることで、ストレス発散につながります。
以前から気になっていた習い事を始めて趣味に打ち込んだり、友だちと遊びに行く、バレーやサッカーチームに入り仲間と汗を流すことで身体がスッキリします。
また人と話すことで気分転換になるのでオススメです。
一人の時間を作る
人と話すことで気分転換になる場合もありますが、一人でゆったり過ごした方がストレス発散につながることもあります。
気になっているカフェに行く、ゆっくりと散歩する、漫画喫茶で静かな時間を過ごすなど他の人に合わせず時間が使えます。
心身ともにリフレッシュでき、気持ちを切り替え家事や育児に臨めます。
パートナーや家族に協力してもらう
家事や育児は母親がするものという考えは、共働きが増えた時代にも根強く残っています。
特に育児休暇中やパート勤務をしていると、相手は長い時間、外で働いてくれているからという遠慮から家事や育児は自分一人でしなくてはいけないと考えてしまいます。
生活のために仕事をするのは必然ですが、子育ては常に体力や精神的にも消耗するほど力を使うものです。
週末は夜泣きの対応を代わってもらう、日中の数時間を見てもらうなど育児を協力して行い少しでも負担を減らしていきましょう。
まとめ
本記事では育児がつらいと感じる理由と解決法を紹介しました。
それぞれの成長過程で、つらいと思う瞬間は違いますが、どの年齢になっても悩みが尽きないのが育児です。
育児を少しでも楽に、そして楽しく思うためには一人で抱え込まないことが重要です。
全部一人でする、完璧に家事育児をするという考えを捨てられると育児の精神的な負担が減らせるでしょう。
育児で家族や友人に話しても解決できないような悩みがあれば、プロに悩みを相談するのがオススメです。
また一時保育やファミリーサポートなどの行政の力を借りて、自分の時間や趣味などの好きなことをする時間も大切にしながら心身ともにリフレッシュして、少しでもストレスをため込まないようにしましょう。